メンタルヘルスケア研修を受ける

  • 2017.02.22 Wednesday
  • 20:57

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今日は職場のメンタルヘルスケア研修に参加してきました。

昨年12月のこともあったので、その関係者の心のケアの研修です。

 

正直なところ、通り一辺倒な内容で終わるのかと思いましたが、いい意味で期待を裏切る内容でした。

 

うつ病患者の脳のレントゲンを見たのですが、健康な人のものと比べると脳に萎縮が見られました。

脳の萎縮、つまりは脳機能の低下、機能障害を意味しています。

うつ病は心の病気ではありますが、れっきとした「脳の病気」でもあります。

 

ストレスを感じると、交感神経が刺激されアドレナリンなどの興奮物質が放出されます。

危険に対して、体が命を守ろうと、体全体を覚醒させるんですね。

普通はストレスが去ると興奮物質も収まるのですが、うつ病は常に体が緊張状態にさらされ、興奮物質が出続けている状態なのです。

 

平穏な状態に戻らずに体が覚醒状態をずっと続けていると、次第に体のあちこちで異変が起きてきます。

フルスロットル状態が続いているわけですから、どこかしら不具合が出てきても仕方ありません。

 

その際に真っ先にダメージを受ける(蓄積)していくのが脳です。

脳は細かい神経を適度な刺激を受けて伸ばしていき、細胞を成長させていきます。

しかしダメージを受けると、細かい神経が伸びていかず、細胞の働きが弱まります。

脳の細胞の働きが弱まると、思考力や判断力などの機能に支障が生じていきます。

そうすると、体は弱い部分を守ろうとますます緊張状態を強め(興奮し、覚醒状態になる)、悪循環に陥っていくのです。

 

うつ病患者の委縮した脳の写真はわたしにとって衝撃でした。

自分の頭の中を、本物ではないけれど、それに近いものを見ることができたからです。

 

これまで体のどこを輪切りにしてもわたしの心のしんどさは誰にも理解してもらえない、知ってもらえないと思いましたが、今回の研修で委縮した脳の状態を管理職の人たちも一緒に見て驚いていたので、なんかそれだけでも救われた気がしました。

 

「あまり気にせずに」

「気をしっかり持って」

 

そんな精神論ではなく、研修では医学的な事実とその証拠を見せてくれました。

同時に緊張状態になることのできる体験をみんなで受けて、「この状態が常に続いて感覚が麻痺していくのがうつ病です」と言ってくれたことも嬉しかったです。

 

最近わたしたTwitterでつぶやいたことですが。

交通教室では酩酊状態を体験できるサングラスや錘を付けることができる。

介護教室や妊婦さん教室でも体に錘を付けて、その不自由さを体験することができる。

でも心のしんどさや死にたい感情などは体験することができない。

 

死にたい感情はそう簡単に体験することはできないけれど、緊張状態になって、これがずーーーっと、いつまで続くか分からないんですよと説明してもらえたのは、特に人事担当や管理職に知ってもらえたのはよかったし、そうか、こういう風に一端でも体験することができるんだとわたし自身思えたことは画期的でした。

 

ちなみに緊張状態を意図的に作り出すのは「後出しじゃんけん(後に出す方は必ず負けること、もしくは必ず勝つこと)」を延々続けることです。

その際に先生が「今やり方を教えたから、間違えずにちゃんとできますよね?」と前置きすることで、この後の後出しじゃんけんを意識して行うようになるんですね。

同時に後出しじゃんけんを何回か連続してする際に、二回目のじゃんけんを先に出す側が、一回目のじゃんけんがうまくいかなかったときに「次はちゃんとできるだろうか」と相手を気遣う傾向もみられ、人の立場に立つという体験も行うことができます。

 

この後出しじゃんけん、意外と難しい。

まるで認知症予防の作業をしているみたいと最初は思いましたが、何度も連続でテンポよく行うためには、相手の手の動きやリズムを崩さないように気を付けなければいけないし、素早く反応できるか不安になって来るんですね。

よくできた体験だと思いました。

 

研修の最後には緊張を解く方法も教わった(相手の肩、両腕、肩甲骨のいずれかに両手で適度な圧を三十秒ほどかけ、少しずつ力を抜いていく)ので、人の手のぬくもり、支えてもらうことの安心感を感じることもできました。

 

二時間の研修でしたが、一か月間天敵の魚と同じ水槽に入れられ、うつ状態になったゼブラフィッシュ(水槽の底に留まりあまり動かない)や、感染症対策のために三年間檻に入れられうつ状態で引きこもってしまったチンパンジーの映像なども見、更に高度な知能を持つ人間は魚やチンパンジー以上の症状が見られるのだと言われ、そうだよなあ〜と納得。

こうして医学的な、科学的な見地から「うつ病」を知ることができて、自己啓発本とかを読んでいるより素直に受け入れること、理解することができました。

安心できた。

気合でどうにかなるもんじゃないって分かったし。

 

それに何より繰り返しますが、管理職の人たちも受けていたのが本当に嬉しかったのです。

今回は限られた人数(去年の関係者)だったのですが、四月からは全職員が対象に受講することになるようで、これまで全く自分に関係ないと思っている人たちにも、「あの人は気合が足りない」「心が弱い」と思っている人たちにも、そうじゃないんだってことを知ってもらえるかもしれません。

勿論そんな人たち全てに「理解してよ!」というわけではありませんが、何もしないよりは、少しでも情報を入れてくれた方が、復職しても苦しんでいる、脅えている側の人間からしてみたらかなりの救いです。

 

 

研修が終わってから講師の臨床心理士の先生のカウンセリングを希望していたので、短い時間でしたがお話をさせてもらいました。

その際に、今回の事情をご存知だったので、正直に「同期が自殺したと聞いたとき、内心、それを叶えてしまったことに羨ましいと感じた。わたしは死にたい死にたいと思っていても、結局怖くてできなかった」「そもそもわたしが最初の被害者といえるので、わたしのときに何かしら上層部に被害を訴えていたらこんなことにならなかったと思う」「事情を知っていたのに、なぜ早く動けなかったんだろう。わたしも同じ目に遭っていたのに」ということを言いました。

先生は「そう感じていたとしても、こうして勇気を出してここに来てくれたことが、不謹慎かもしれませんがありがとうと言いたいです。そして、死にたいと思っていても死なずに今も居てくれてありがとう」と言われて泣いてしまいました。

初めて会った人なのに。

「緊張が緩んで休んでしまったことにも引け目を感じていた」ことを伝えても「それは緊張が緩んだんじゃなくて、疲労が重なり続けて休んだんですよ。うつ病も他の病気やケガと同じです。ただギプスや包帯をしていないだけで、見た目すぐに分からないだけです」そう言ってくれました。

 

皆が後悔している、その中で少しでも何ができるのか悩んでいる。

表向き、みんな触れないできたけれど、後悔の中で生きているからこそ、これからのことを真剣に考えてもがいていく決意ができたのかな。

わたしは研修とカウンセリングを受けてそんな気持ちになりました。

 

本当はこの記事の内容とは比べ物にならないくらい中身のある話と体験をさせてもらったんですが、うまく言葉になりませんね。

この記事もわたしの備忘録として残すことにしました。

 

 

今日はうわああっと泣いたので、頭が少し痛いです。

それでなくてもここ最近花粉症で鼻が詰まっているので、マスクで息苦しさを感じているのに。

 

でもでも、本当に今日研修を受けられてよかった。

わたし自身、もう少しゆっくりでいいのでリハビリして行こうと思います。

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  • 2017.07.24 Monday
  • 20:57
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    コメント
    静さん、こんばんは。

    うつは心の病気と思われがちですが(『心の風邪』なんていうヤカラもいます)、れっきとした脳の病気なんだなと静さんのブログを読んで改めて思い知らされました。

    自分の脳がどれだけ萎縮してしまっているのか非常に気になります。

    良い研修を受けることができて本当によかったですね。

    私の勤める市役所でもやってもらいたいです!!
    • .T.H
    • 2017/02/22 9:25 PM
    THさん、こんばんは。

    そうなんです。脳の病気なんです。
    ブログには載せ忘れましたが、カウンセリングのときに「トラウマティック・グロース」という言葉を教えてもらいました。

    うつ病もまた「トラウマ」なんだそうです。
    心身が悲鳴を上げるようなことがあって、休んで、復職してもまたうつ病になるかもしれない、怖い、でも行かなくては……それはれっきとしたトラウマです、と先生が言っていました。

    同時に、一番ひどかったときと比べてできることが増えたというのは、トラウマをちょっとずつでも乗り越えて成長(グロース)しているんだそうです。

    THさんもわたしも、一番ドン底にいたときと比べたら前へ進めているかな?と思います。
    後戻りしてる気持ちになるときもあるけど、長い目で見たら確実に前へ進んでいるって思います^^
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